「真面目で協調性が高い」。KOMORI社員の気質はこれに尽きると思います。誰もがそう感じている分、どの部署でも安心して仕事ができている気がします。KOMORIの社員であれば、必ず真面目で信頼できる人間のはずだという…。一人が仕事で行き詰まった時、メンバー同士で悩みを共有して、ざっくばらんに色々な意見を言い合える環境が常にある。それも相手の真面目さと協調性に疑いがないから。そういう人間への安心感があるのは大事なことだと思います。
Talk 03
KOMORIの人間像に迫る
どんな人間の集まりか、どんな人間に向いているか
オフセット印刷機械、証券印刷機械を中心に国内・海外の市場シェアを拡大しながら、着実に成長路線を歩んできたKOMORI。理念に掲げる“「顧客感動企業」の実現 ”を体現すべく、顧客満足度を超える品質の追求を担う社員たちの人物像はいかなるものか。そして、印刷業界を取り巻く激しい環境変化の中で、事業改革に取り組むKOMORIにとって、これからの若い人財に求めるものは何か。KOMORIの主要部門で活躍する4名の社員に率直な意見を聞いた。
- DPS開発部DPS設計2課
- 2007年入社
- 自然科学研究科都市環境システム専攻卒業
- ICT推進部事業推進課 係長
- 2009年入社
- 政治経済学部経済学科卒業
- 枚葉開発部開発1課
- 2012年入社
- 理工学研究科機械システム工学専攻
卒業
- システム開発部開発1課
- 2014年入社
- 工学研究科システム情報工学専攻卒業
自由闊達な社風の中で、一人ひとりが真摯に取り組む
それは間違いなくありますね。素直で真面目な人が多いので、どの部署にいても、誰とでも率直に話ができる。わからないことは一緒に考えてくれることも多い。難しい課題を話し合う時に難航することはありますが、コミュニケーション自体が破綻することはないです。難しいのはお互いわかっているから、知恵を出し合ってなんとかしようという根底の信頼感があると思います。もうそれ自体が会社の文化でしょうね。
真面目で優しい人が多いなあ、という印象を私は就活の時から感じていました。他の企業も色々見て回りましたが、KOMORIの社員の方の丁寧で真摯な対応は特別でした。とは言っても、実際に会社に入れば上下関係もあるでしょうし、就活中の印象とは違う厳しさもあるだろうと思っていましたが、これが全然ギャップがなくて。若い社員が部長や役員クラスの方とフランクに立ち話しているのにまず驚きましたね。今では普通の光景にしか見えませんが。
役員とも関係が近いですからね。つくばプラントでも技術部門の取締役の方なんかは、我々に気さくに話しかけて下さいます。年齢やキャリアに関係なく色々意見や相談がしやすいのと、上下関係がなくフラットで働きやすいのはKOMORIの良いところですね。仕事とはまったく関係のない雑談もあって、そういうのが気分転換になったりしますし。
つくばプラントのフロアは、300mワンフロアで部署間の壁がないですよね。そして設計部門と生産部門が同じ建屋にある。こういうオープンな構造がKOMORIの風通しの良さを物語っていると思うんです。他部門の方とも接しやすい雰囲気です。それと男性の多い職場である分、少ない女性への気遣いを感じます。重い物を運ぶ時なんかも「大丈夫?手伝おうか?」っていう感じで、ありがたいです。プラント長からの提案で、開発部全体に女性社員の意見をもっと反映できるように、女子会を作って結束せよとの号令が出ました。立ち上げの企画は私が担当するつもりです。元々、女性社員もみんな仲がいいのですが女性が元気だと、職場全体がより明るくパワーアップすると思うので頑張ります。
「理系女子」、ぜひたくさん入社してほしいですね。私個人としては、最初つくば工場で組立業務を経験してから本社経営企画室に異動になった時に、開発、工場、営業、サービス、間接部門まで幅広い方々と接して人脈が広がり、KOMORIという会社を俯瞰で捉えられるようになりました。そこで思うのは、KOMORIの一番の強みは、各部門と連携を図りながら商品とサービスの質の向上を追求できる「組織調和型」の人財が多いことです。オフセット印刷機械で優位な市場シェアを獲得してきた源泉は、自由闊達な社風の中で発揮される社員の力だと思っています。
私も皆さんと一緒でKOMORI社員は真面目だと思うのですが、技術の立場からいうと、その真面目さがもっとも表れるのが、お客様の要望に相対した時じゃないかと思うんです。お客様の要望があるからとことん真面目になれると言った方がよいのか。開発現場は、お客様の期待を超えたい、感動してもらいたいという熱意に満ちてますよね。そういう日々の業務で「モノづくり魂」が燃えている時が、“「顧客感動企業」の実現”を目指すKOMORI社員の力を発揮する真髄なのではないかと。そう思います。
職人気質のこだわりと真面目さの上に、連携を強めたい
ちょっとずれますが、KOMORIには町工場の職人気質的な文化がどこかに生きているような気がするんです。まずモノづくりへのこだわりがすごい。表裏がなく一本気で、真面目。横のつながりが良くて、明るい。とにかくお客様の要望に応えるために、とことん突き詰める職人衆のような…。特に最近のオフセット印刷機械は一社向け対応でカスタマイズしていく仕様が多く、君がいうようにお客様の「ここをこうしてほしい」という要求への対応力が勝負になる。要求に対してどこまで誠実でストイックになれるかですからね。
そうですね。私は枚葉印刷機械の開発担当として営業の方に同行してお客様の要望を伺いに行きますが、現場のニーズがダイレクトに伝わり、設計の責任を痛感しますね。自分の描いた図面がお客様の作業にどのように関係してくるのか、図面を一枚変えただけで多くのお金と時間に影響を及ぼすんです。品質、納期、生産性、コスト、すべての面でお客様からの要求はどんどん高くなっています。とにかく、それに応えたいという一心で取り組んでいます。
私もソフトウェアの使い勝手について、お客様の感想を伺う機会は多いですが、本当にお客様ごとに全然考えが違ったりします。作り出すソフトウェアに決まった正解はなくて、様々な要因で最適なものが変動する。そうなると一つひとつ希望に沿う形になるように徹底的に追求したくなるのは、確かに職人気質なのかもしれないですね。
印刷機械の海外メーカーは、お客様の個別の要求に対して、結構ドライに割り切るところがありますからね。KOMORIはそういうところでお客様の支持を得てきたのは自明です。ただ、真面目なストイックさと、合理性とのバランスを取ることも重要ですよね。
職人気質と関連して、自分の仕事へのこだわりが強いのは素晴らしいことですが、仕事が「属人化」してしまうことには気をつける必要があると思います。自分の仕事を自分の責任だけで管理するのではなく、情報を外へ開いて、周囲の人を巻き込んでいくことも大切ですよね。
そうですね。たとえば、この装置のことは、その人がものすごく詳しいのだけれど、逆にその人にしかわからないことが多々あります。担当する仕事へのこだわりと責任感ゆえだと思いますが、仕事の標準化や効率化、次の世代への継承を考えると、改善が必要なところかもしれません。
私は新しいものを生み出そうとする時、自分で全部やるのはダメだと思っているんです。主体的に取り組もうとすると、入り込んでつい自分ですべてやってしまう。でもそれだと時間がかかり、良い成果を早くは得られないです。KOMORIには様々な部門のプロフェッショナルな人たちがいる。外部にもいます。連携して活用すれば、自分の知見では見出せないアプローチを短時間で見つけられることもある。そういう人の力を借りながら大きなアウトプットを出すことの方が価値のある仕事だと思っています。
今こそチャレンジの時。壁を打ち破っていく力を
これからKOMORIに入ってくる若い人たちは、どういうタイプが向いていると思いますか。私は、チャレンジ精神旺盛な人には、やりがいのある会社だと思っています。手を挙げるとやらせてくれる会社というのか、「こういうことがやれたら良い、こういうものがあったら良い」と提言してみると、良いと思うならやってみよう、考えながら走ってみようという風土があります。
若手でも開発メンバーに入って実務と経験を積めるなど、色々なことに挑戦できる場を与えてくれるので、自発的に率先して行動できる人は向いていると思います。それと先ほどの話にも出ましたが、仕事を進めていくには複数の部署、多くの人との連携が不可欠なので、コミュニケーション能力が高い人は力を発揮しやすいんじゃないでしょうか。
我々のような年次の浅い社員に、新しい開発をどんどん任せてくれるのはありがたいです。展示会や内覧会などで成果発表もできます。その場に何度も立ち会いましたが、反響を実感できてやりがいを感じますね。どうしたらもっと良くなるか、目の前の課題に貪欲に考える人、解決の糸口を自ら探っていける人には楽しい仕事だと思います。それから色々なパターンを想定して事前に準備する力、先回りする行動力がある人はいいですね。
私は入社して初めの頃は、上司に指示されたことをやるというスタンスで勉強しながら開発業務に当たっていましたが、そのうち人に言われてやっていても仕事って面白くないなと気づいたんです。主体的に取り組まないと得るものが少ないなって。自分がやりたいからやるんだという考え方にシフトすると、やりがいや責任を強く感じるようになった。この会社は社員に仕事の裁量を与えてくれるし、新しいことに挑戦する社員を応援してくれます。だから主体的にやらないと損だと思うんですよ。やりたいことに筋が通っている必要はあるけれど、もし挑戦が失敗しても改善を重んじる社風なので、諦めず次の挑戦に活かせばいい。情熱を持って新しい挑戦をしたい人には魅力的な会社でしょう。
バランス感覚の良い真面目な社員がKOMORIの成長を支えきたのは確かですが、やや保守的な人が多い気もします。型破りな人財とは言いませんが、良い意味でガツガツした若い人の力が次の成長には必要なのでは…。印刷機械の従来の売り方だけではいずれ限界がきますし、DPS開発や、新規事業であるPESP事業も進化させなければならない。私が携わる新たなシステム開発にはKOMORIの基幹技術とは異なる、AIやIoTなどの最新技術とも向き合う必要があります。まさしく今がチャレンジの時で、壁を打ち破っていく人財が必要ですよね。
会社を取り巻く環境はすごく変化していますね。印刷業界は必ずしも楽観できる状況ではないですし、KOMORIはオフセット印刷機械の市場で優位なポジションにありますが、将来まで約束されてはいません。開発現場にいても市場のスピードは増していると感じます。 新規事業もそうですが、KOMORIはこの先まだまだ難題と対峙して乗り越えなければならないことが多いと思います。こういう状況だからこそ新しいものをどんどん吸収し、挑戦していく人財が求められますし、そういう人にとっては、やりがいも大きいでしょう。
みんな信頼できる良い仲間なんだけれど、どこか似たタイプが多い感じもしますね。少々の摩擦を恐れず強気で進める豪腕は少ない。あまり保守的にならず、考えたことを実行に移す早さは、今後より求められるでしょうね。それともう一つ、海外で活躍したい人にKOMORIはお勧めですよ。海外営業だけでなく、技術者も海外が近くなっていると思う。印刷機械導入時や改善検証では、技術者が現地に行かないと難しい面があり私も何度か赴きました。DPS開発には入社3年目でイスラエルに出張した後輩もいます。英語は得意じゃなくても現地法人や販売代理店のフォローもありますし、技術的なことは絵を描き、ジェスチャーを交えて伝えれば何とかなる。他の会社よりも現地で仕事ができるチャンスが早く巡ってくると思うので、ぜひ挑戦して欲しいですね。
※記事内容および社員の所属は取材当時のものです。